センター長の挨拶


センター長 澤芳樹
(センター長 澤芳樹)

センター長挨拶 澤芳樹

20世紀においてわが国の医療レベルは飛躍的に進歩し、世界的にも有数の長寿社会となってまいりました。しかしながら、現在の医療レベルを持ってしても対処困難な疾患は少なくありませんし、ライフスタイルの変化と長寿化にともない疾病構造も変化してまいりました。また、加療の成果として寿命が延長した患者さんにおける社会的活動度、あるいは高齢者における生活の質など、これまで十分に省みられなかった問題も山積しております。このように、21世紀においても臨床医学・医療分野のさらなる発展は多様な領域で必要とされていますが、旧来の医学研究の手法のみではこのような社会の要望に応える上で限界があります。これを打破しさらなる社会福祉の向上を図るためには、飛躍的進歩を遂げている工学・情報学分野との連携が不可欠と考えられます。
わが国は産業立国として、戦後、急速な発展を遂げ、先進国の仲間入りを果たしました。この発展には工学・情報学分野における研究成果の産業分野への活用が貢献しております。その一方で、わが国で使用されている多くの医療機器が海外製品です。これは、わが国において医学、工学・情報学の分野間での十分な協力体制が構築されてこなかった結果と考えられ、医工連携体制の早急な構築が医学界のみならず産業界からも求められております。
大阪大学臨床医工学融合研究教育センターは医工連携研究・教育のわが国における拠点形成を担うべく平成16年に設立されました。倉智嘉久前センター長のもとで過去6年間に多くの成果をあげ、外部評価委員会からもその活動性は高く評価されております。私はこれまでの成果を活かし、本センターおよび本学のさらなる発展、わが国における医工連携の推進のために全力で取り組む所存です。具体的には、シーズ・ニーズマッチの推進、トランスレーショナルリサーチの促進などを通じて研究活動とともに産学連携を強化することで、医療レベルの向上、新規産業分野の創成に結びつけ、福祉および産業の両面において貢献できる成果をあげることを目指したいと考えております。このような成果をあげるには各分野で活躍しうる医工連携に精通した人材の育成は必須であり、教育にも力を注いで参ります。
本センターは大学の独立法人化後に最初に大阪大学に設置された組織であります。今後も広く国際的な活動を視野に入れながら、医工連携領域の研究・教育の発展に寄与したいと考えておりますので、関係各位におかれましては今後も御指導御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

 



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